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アメリカ最大の軍需産業の街、El Segundoへ [超大国アメリカの経済社会]

私は学部から大学院にかけて一貫してアメリカの経済や財政の研究に携わってきました。そのなかで関心を寄せてきた分野の一つが、アメリカ経済の心臓部ともいうべき軍需産業(military industry)です。9月にニューヨークとロサンゼルスに出張に行く機会があったのですが、ロサンゼルスに行った際に、ロス空港から南へ30分ほど行ったところにあるアメリカ最大の軍需産業の町、El Segundoに立ち寄りました。

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El Segundoカウンティ内の軍需企業を3社ほど訪問しましたが、当然ながら、どの企業も厳重体制で、1社だけ、プラント内を見せていただきました。それは、アメリカの最新鋭戦闘機F-22Rapterの空気取入れ口を専門に製造する企業です。次期オバマ民主党政権における軍事支出(研究開発費を含む)は、これまでの共和党政権に比べれば抑制されるとの公算が高いですが、しかし軍需から民需への技術移転・波及効果は絶大であることは歴史が証明してます。インターネットは、その民需移転の典型例であることは有名な話です。その恩恵により、eラーニングも可能になっています。

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歴史的に見て軍需産業は20世紀のアメリカ経済の繁栄を支える花形産業であり続けただけに、単純な発想での軍事支出削減は、アメリカ経済の発展の次なる局面で競争力を削ぎ落としかねません。また、90年代クリントン政権は軍事支出を削減し、支出全体の10%を切る年度もありましたが、オバマ次期大統領ではどのようになるのでしょうか?歴代の民主党政権が得意としてきた「内政」ではなく、「外政」に関わる軍事支出をオバマ氏はどのように認識しているのか、彼の今後の連邦議会内でのリーダーシップが注目されている所以です。

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