巨大都市ニューヨークを、文字通りその地盤から支える地下鉄システム。その地下鉄の路線網の拡大は、まさに成長著しいニューヨークの今を映し出します。

現在進行中の地下鉄MTA「Q」線の延伸工事はその象徴です。Q線はニューヨークのクイーンズ区、マンハッタン区、ブルックリン区をつなぐ主要路線の一つで、ニューヨーク最大の観光スポット「タイムズ・スクエア」駅を擁します。通勤通学はもちろん世界のインバウンド観光客が利用するこのQ線は現在、「96st」駅まで延伸する大規模工事を進めています。




ニューヨーク市でも都市再開発の著しい「アッパーイースト」地区はミドル層が多く、彼らの多くは自宅近くでまずバスに乗り地下鉄4、5、6線に乗り換えて通勤するのが一般的でしたが、このQ線の延伸工事が完了すれば、アッパーイーストからウェストサイド、ミッドタウン等への通勤が飛躍的に改善されます。



この日、工事の進捗状況等を視察した際にお世話になった現場監督者の方です。


大都市ニューヨークの成長と利便性追求を象徴するこの地下鉄Q線の延伸工事は、ニューヨークが抱える大きな内政課題も含んでいます。次回はその課題について書いてみます。